空前絶後の天才。でも謎だらけの受講生のお話!
こんばんわ。
ヒロ水越です。
明日は、楽しみにしている京都鞍馬寺訪問の日なのに、なんと、台風が接近中とのこと。
まあ、持ち前の強運に助けてもらって、なんとか、お天気もってくれることを期待するしかありませんが。
まあ、たとえ、雨が降ったとしても、炎天下の中歩き回るよりはマシでしょうから、それはそれでラッキーなのかもしれません。
さて、本日は、私が出会った「偉人、奇人、変人」受講生の中から、一人、空前絶後の超天才についてお話したいと思います。
これから、時々、この「偉人、奇人、変人」受講生シリーズは書いてみたいと思っています。
こういうスゴイ人達相手に「対処」してきた私を多少は褒めて頂きたいし、また、自分自身で褒めてあげたいなとも思いましたので。
では、本日のお話です。
Dai-kunがお母様と一緒に私を訪ねてきてくれたのは20年前です。
彼はまだ中1でした。
学年平均をはるかに下回る身長の低さとあどけない容姿のため、初対面時は13歳という年齢が信じられないほどでした。
妻と、オーストラリアから遊びに来ていた妻の妹は、Dai-kunを一目見て、「ハリーポッターみたいにかわいい」ととても興奮していたのを覚えています。
あどけない容姿、分厚い眼鏡、澄み切った瞳、屈託のない笑顔、声変わり前のボーイソプラノの声。どれを取っても、確かに、当時、人気絶頂だったハリーポッター約のラドクリフ君を彷彿とさせましたね。
しかし、そんな彼が、ひとたびレッスンを開始すると、すでに高校三年生、いや、大学生も顔負けのレベルの英会話力や読解力を披露してくれたのは、びっくり仰天しました。
彼は、高速を使って1時間半くらいかかるほどの遠方に住んでいたので、2週間に1度というペースで受講してくれていて、その代わり、一回のレッスン時間は通常の倍の2時間に変更していました。
私は、彼のあまりのポテンシャルの高さに感激して、Newsweekの記事をレッスンで取り扱うテキスト代わりに使うようにしてみました。
Newsweekの記事は、英検1級レベルの読解力をもってしても、時に、内容理解に苦労するほどハイレベルな英語で書かれています。
いくらDai-kunが優秀であっても、この英文雑誌の中の、しかも、海外のトピックについて書かれた記事であれば、理解に苦労するから、レッスンでの指導の甲斐も出てくるだろうと期待したのです。
しかし、蓋を開けてみれば、そんな期待は木っ端微塵に打ち砕かれてしまいました。
彼は、私が渡す、海外の政治、経済、ビジネス、文化、芸術、科学、医学などのありとあらゆるジャンルの難解記事を、レッスンの中だけで、ほぼ完全に理解してしまったのです。
家では全く予習してもいないのに。
そのうち、レッスン中に、「記事にまつわるよもやま話」を話し始めるようになると、英語知識についての解説よりも、そっちのほうが熱心に興味を持って聞くようになっていって。
やがて、2時間のうち、1時間半は、「よもやま話」に花が咲くようになり、ひどい時だと英語の解説に費やした時間が15分未満ということもしばしば。
しかし、それでいて、学校のテストでは、三重県下No.1の私立進学校で中1から高3までの6年間で常に2位に大差をつけての首席を維持し続けるという「秀才ぶり」を見せつけてくれましたし、模擬試験でも、全国1位を達成するほどのすさまじさでした。
彼はもちろん東大へ進学しましたが、その際も、センター試験前に東京での下宿先を契約してしまうという逸話が残っていまして。
本当に、彼のような秀才がなぜ私のレッスンを受講していたのかはいまだに謎なのです。
彼の中高6年間を通して、私が教えたことと言えば、英語知識とは関係のない、英米国圏の文化、芸能、風習、ジョークなどをベースにした、毒にも薬にもならない、他愛もない雑学ストーリーくらいなのに。
さらに、もっと謎なのは、このDai-kun、今は国際派の弁護士として活躍しているのですが、いまだにスカイプでのレッスンを私の妻から受講していることです。
レッスンといっても、妻相手に、彼の日常で起きているトピックで雑談しているだけなのですが。
とにかく、この彼、私の22年間の指導歴の中で、空前絶後の「天才児」であったことだけは間違いありません。
こんな凄い人を指導させてもらえたなんて、ある意味、講師冥利に尽きると感謝しなければいけないのかもしれませんね。
ありがとう、Dai-kun!! これからもよろしくね。
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